~紅葉の自室~
トントン――
ガチャッ――
由衣『失礼します』
由衣『紅葉先輩。連れてきました』
紅葉『ご苦労様。とりあえず、中に入ってくれる?』
ニート『分かった』
フリアエ『失礼致します』
そう言うと、俺達は紅葉のいる部屋に入る。
紅葉の部屋の中には紅葉と楓がおり、紅葉はベットの上で座っていた。
俺達は、楓から渡された座布団の上に座ると、紅葉が俺の顔を見つめてくる。
そして、俺に向けて笑顔で一言、『おめでとう』と言った。
俺は、すぐに紅葉の言ったこの言葉の意味を理解し、思わず由衣の顔を見る。
すると、由衣は顔を赤くしながら、俺から顔を反らした。
そして、紅葉がにやけながら俺にある言葉を呟く。
その言葉に、俺は思わず紅葉に対して恐怖を抱いてしまった。
それは――
紅葉『ねぇ、ニート』
紅葉『今日は、何か予定でもあるのかしら?』
紅葉『もし、ないのなら、私のお願いを聞いてほしいなぁ~』
ニート『・・・』
紅葉『ねぇ、ニート。どうしたの?』
紅葉『どこか、具合いでも悪いの?』
ニート『・・・』
いや、悪いのはお前だと思う。
明らかに、体調が悪いのはお前だと思う。
どちらかと言うと、頭の方も駄目になった可能性もある。
もし、俺が知っている紅葉なら、こんな風に俺に笑顔で話しかけたりはしない。
どちらかと言うと、可愛い顔をしながら、平然と男を竹刀を持って襲い掛る奴だ。
そんな奴が、つい最近まで敵意剥き出しだった奴に、こんな風に笑顔で言われたら、物凄く恐ろしい。
俺は、思わずフリアエさんの背後に隠れると、フリアエさんが困った様な顔をした。
まぁ、そうだな。
普通、大の男が自分の目の前で女を盾にしたら、誰だってこうなるわな・・・
紅葉『あらあら、可愛らしいわね・・・』
紅葉『そんな所に隠れるなんて・・・』
紅葉『もしかして、私の事が怖いのかな?・・・』
紅葉『もしかして、私の事が怖いのかな?・・・』
ニート『・・・』
俺がフリアエさんの後ろに隠れているのがそんなにおかしいのか、紅葉が今の俺の様子を不適な笑みで見つめてくる。
更に、紅葉に対する恐怖が沸いてきた俺。
なんと言うか、今すぐ逃げたい。
でも、この部屋には由衣に楓、そしてフリアエさんがいる。
今の俺は、迂濶に逃げる事が出来ない。
なら、どうする?
紅葉と一戦、交えるか?
いや、無理な戦いは止めておこう。
確実に、由衣達を巻き込む事になるからな。
さぁ、どうする?
このまま、隠れとくか?
ん?
何だ、この感触?
紅葉『捕まえた♪』
ニート『!?』
しまったああああああああ――――――――っ!?
紅葉に捕獲されたああああああああ―――――――っ!?
紅葉『あらあら、暴れたりしないの』
紅葉『せっかくの味が悪くなるじゃない』
ニート『お、俺は魚じゃない・・・マグロじゃない・・・』
ニート『ただの人間だ・・・人間だ・・・』
俺は、必死になってもがく。
だが、紅葉は俺を離そうとはしない。
むしろ、この状況を楽しんでいる。
つうか、誰か俺を助けろ・・・
今、物凄いピンチなんだけど・・・
ああ・・・
携帯が落ちた・・・
つうか、何で紅葉は俺を離さないの?
何か、意味でもあるの?
この俺の今の気持を感じ取ったのか、紅葉が暴れる俺に向かってこう耳元で囁く。
俺は、この紅葉の囁きが原因で、思わず抵抗を辞めてしまった。
紅葉『そうね。あんたはただの人間でもあり、私の同級生でもある』
紅葉『しかも、とても言葉には言い尽せない深い仲・・・』
紅葉『この意味、あんたなら分かるわよね?・・・』
ニート『・・・』
俺は、紅葉のこの囁きが原因で抵抗を辞める。
そして、振り替えって紅葉の顔を見つめた。
なんか、今の紅葉は、大人になった楓が俺に微笑んでいる様な、そんな感じがするなんとも微笑ましい笑顔だった。
ああ、嫌でも分かる。
お前の言いたい事は、嫌でも分かるよ。
たとへ、期間限定とはいへ、俺と紅葉はセ〇レの関係。
それ以上でも、それ以下でもない。
だが、何故かあの時の紅葉の兄さんに対する強い思いや、楓に対する強い思い。
それが、今でも俺の胸や心に突き刺さっている。
俺、どうしたら良いんだ?
こんな時、どうしたら良いんだ?
ん?
何だ?
この変な感じは?
!?
由衣『先輩・・・』
楓『お兄ちゃん・・・』
フリアエ『あらあら・・・』
紅葉『どうやら、嫉妬しちゃったみたいね・・・』
紅葉『ニートって、本当にモテモテね・・・』
紅葉『うふふっ・・・』
ニート『・・・』
ああ・・・
俺の人生、終わった・・・
違う意味で終わった・・・
どうやら、また、紅葉に填められたみたいだな・・・
つうか、どうしようか?・・・この状況・・・
紅葉『それで、どうするの?』
紅葉『この子達に、なんて言うのかしら?』
ニート『・・・』
またしても、不適な笑みを浮かべながら、紅葉が俺の顔を見つめてくる。
なんと言うか、今の紅葉はおかしい。
以前に増して、頭がおかしくなっている。
何故なら、俺に自分の下着を頭の上に被せ、そのまま俺で笑顔で遊び出したからである。
その様子を、じっと、メモを取りながら紅葉の様子を窺うフリアエさん。
さっきと違って、こういう時だけはいたって真面目なんだよな・・・
普段は、ただの淫乱な駄目女なのに・・・
紅葉『ねぇ、ニート。どうかしたの?』
紅葉『今日のニート、ノリが悪いわよ』
ニート『ああ、そうだな・・・』
ニート『一体、誰の所為だろうな・・・』
紅葉『そうよね。誰の所為だろうね』
ニート『・・・』
返す言葉もなかった。
今の紅葉は、完全に自分が悪いという自覚はない。
更に、純粋に子供の様に、俺をおもちゃにして遊んでいるだけだ。
なんと言うか、かなり可愛らしく振る舞う紅葉。
なんと言うか、かなりの頭の弱い子になっちまったな・・・
多分、これも兄さんが死んだ所為だな・・・
由衣『ねぇ、楓ちゃん』
楓『なんですか?』
由衣『なんか、今の紅葉先輩、さっきとは違ってかなり変じゃない?』
由衣『さっきまでは、まともだったのに・・・』
由衣『ニート先輩が来てから、ああなっちゃった・・・』
楓『うん。そうだね・・・』
ニート『・・・』
ようやく、紅葉の異変に気付いたのか、由衣と楓が子供の様に無邪気に俺で遊ぶ紅葉を見つめている。
なんと言うか、目が点になってるな。
つうか、俺を助けろよ・・・
さっきから、俺は紅葉にマジックで落書きされているのに・・・
頼むから、紅葉をなんとかしてくれ・・・
頼むからさ・・・
紅葉『ねぇ、由衣』
由衣『はい。何でしょうか?』
紅葉『ちょっと、ニート借りて良い?』
紅葉『そろそろ、ニートに反撃をさせてあげたいから』
由衣『ええ、構いませんよ』
由衣『私達は、ここにいない方がよろしいでしょうか?』
紅葉『うん。出来ればそうしてほしい』
由衣『分かりました。行こう、楓ちゃん』
楓『あ、はい』
ニート『・・・』
そう言うと、紅葉に言われるがまま、由衣と楓は紅葉の部屋から出ていったのだった。
なんとなく、何かあるようにしか思えない俺。
更に、フリアエさんは由衣と楓が部屋から出た後、紅葉の部屋の鍵を閉め、紅葉の部屋のドアの前に陣取る。
更に、紅葉も窓やカーテンを完全に閉めきり、自室を完全な密室にしたのだった。
紅葉『うふふっ・・・もう、これで邪魔はいないわね・・・』
紅葉『今から、私はニートに反撃をされちゃう・・・』
紅葉『さぁ、ニート。今から、私に好きなだけ、反撃をして』
紅葉『私は、貴方の思いをただただ人形の様に受け止めるだけだからさ』
ニート『・・・』
自室を密室にした後、紅葉が俺の目の前で自分の履いているショーツを脱ぎ、そして自分から俺の肉棒を無断で解放する。
なんか、紅葉が俺に向かって凄い事を言ったな・・・
しかも、紅葉の付けているチョーカーが新しくなったな・・・
前は、少し古めのチョーカーだったのに・・・
ま、まさか!?・・・
まさか、そんな・・・
俺の脳裏に、ある単語が思い浮かぶ。
そう、奴隷だ。
しかも、ただの奴隷ではない。
違う意味の奴隷だ。
俺は、思わず自分のしていた事を後悔した。
今まで、紅葉にばかり目が行っていたが、最大の黒幕はリア充兄さんだ。
よく考えてみれば、紅葉はリア充兄さんに服従していた。
なら、自分の保身の為に紅葉を利用したと考えられるのが自然だ。
もし、リア充兄さんが紅葉に命令を出し、それを紅葉が忠実にこなしていたとすれば、紅葉が俺にあんな事をした理由も納得がいく。
ああ・・・
リア充兄さん・・・
あんたって、本当に罪な男だよな・・・
こんな純粋で一途な少女を利用していたなんて・・・
あんた、刺されて正解だったかもな・・・全く・・・
紅葉『ニート、どうしたの?』
紅葉『反撃しないの?』
ニート『・・・』
紅葉『ニート、ニート?』
ニート『・・・』
紅葉の粒らな瞳が、俺の顔をじっと見つめてくる。
なんと言うか、今の紅葉を自分の欲望の赴くまま、ひたすら汚す事が出来ない俺。
今、目の前にいるのは心を失った人形ではない・・・
ただのごく普通の人間なのに・・・
なんか、切なくなってきたな・・・
人って、ここまで壊れるんだな・・・
どんなに強がっていても、こいつもか弱い乙女だったんだな・・・
こう言う時だけ、今の紅葉が楓と重なって見えてしまう。
もしかしたら、楓もこうなってしまうのか?
楓も、今の紅葉の様になってしまうのか?
なんだか、余計に切なくなってきた俺。
しまいには、待ちきなくなった紅葉が、俺に健気に上目遣いでご奉仕をしてくる。
普段、上からしかされてなかった所為か、いつもと違った感覚がする俺。
実際の所、今の俺にはあまり感じられない。
それなのに、俺の肉棒は巨大化していて、紅葉の口に向けて発射態勢に入っている。
ああ・・・
出来れば、あまり出したくない・・・
でも、俺の体は正直だ。
紅葉とし慣れてしまったのか、俺の体は紅葉を止めようとはしない。
ああ・・・
もう、駄目だ・・・
で、出る・・・
ドピュッ、ドピュッ・・・
うっ・・・ふぅ・・・
俺は、紅葉に対する罪悪感に包まれながら、紅葉の口に向かって発射した。
なんと言うか、ここまで罪悪感に包まれたのは久しぶりだな・・・
思えば、初めて紅葉とした時以来だな・・・全く・・・
ん?
紅葉『・・・』
ニート『・・・』
紅葉『・・・』
ニート『・・・』
紅葉『・・・』
ニート『紅葉?・・・』
紅葉『・・・』
フリアエ『あらあら・・・』
なんか、紅葉が俺が発射し終えた後にも関わらず、未だに俺の肉棒を舐め出している。
今の紅葉は、かなりエロイのだが、今の俺からしたらかなり困る。
だってそうだろ・・・
今の俺は、めちゃくちゃ紅葉に対して罪悪感が沸いている。
でも、体が俺の言う事を聞かずに、ひたすら紅葉のご奉仕を受けている。
俺、もう人として堕ちる所まで堕ちたんだな・・・
ここまで、自分が最悪な人間だったなんて・・・
なんか、本気で紅葉に申し訳ないな・・・
俺は、一体、どうすれば良いんだ?
ん?
フリアエ『あらあら、かなりお困りの様ですね』
フリアエ『よければ、私が力になりますわよ』
ニート『おお・・・』
やった。
やった、やった。
ようやく、フリアエさんが動いた。
やっと、あのフリアエさんが動いた、動いた・・・
はははっ・・・
これで、やっと罪悪感から解放される・・・
これで、解放される・・・
俺は、思わず期待と不安が要り混じった表情でフリアエさんの顔を見つめる。
すると、フリアエさんは俺の側に近寄り、俺に向かってこう言った。
フリアエ『ニートさん。よく、聞いて下さい』
フリアエ『今の紅葉さんは、ニートさんが使用している例の肉棒型アイテムの影響を受けています』
フリアエ『ですから、ニートさんはじっとしてて下さい』
フリアエ『今から、私が紅葉さんを正気に戻しますから』
ニート『分かりました。お願いします』
フリアエ『かしこまりました』
そう俺に言うと、完全に医者モードとなっているフリアエさんが、医療キットから謎の注射器を取り出す。
その注射器は小型で、あまり量は入っていないが、かなり重要な注射器の様だ。
ここで、フリアエさんは俺にある指示を出す。
その指示は、とても意外なものだった。
フリアエ『ニートさん。もし、紅葉さんを止めたかったら、紅葉さんにニートさんの口からご奉仕中止と言って下さい』
フリアエ『そうすれば、紅葉さんはニートさんの指示通りに止まります』
フリアエ『紅葉さんがご奉仕を止めたら、私がこの注射を紅葉さんの腕に打ちますので、ニートさんはそのまま待機してて下さい』
ニート『は、はい・・・』
そう、俺に指示を出すとフリアエさんは紅葉の側に寄り、いつでも紅葉に注射を打つ体勢入る。
俺は、フリアエさんに言われた通りに紅葉に対して『ご奉仕中止』の指示を出すと、紅葉が俺の指示を受け入れ、紅葉が俺に対するご奉仕を止めた。
そして、すぐさまフリアエさんが紅葉の腕を掴んで謎の注射を打つ。
それを打たれた紅葉は、一瞬、体をピクンと震わせたが、徐々に、落ち着きを取り戻していった。
紅葉『・・・』
フリアエ『・・・』
ニート『・・・』
紅葉『・・・』
フリアエ『・・・』
ニート『・・・』
紅葉『あ、あれ?・・・』
紅葉『私、どうかしてたの?・・・』
紅葉『なんか、記憶が飛んでるんだけど・・・』
フリアエ『・・・』
ニート『・・・』
何やら、紅葉が頭を抱えながら、必死にさっきまでの記憶を呼び覚まそうとしている。
つうか、さっきまでのお前は無意識だったのか?
その割には、かなりノリノリだったが・・・
紅葉『あ・・・』
ニート『あ・・・』
一瞬、紅葉が俺と目が合う。
そして、すぐに俺から顔を反らす紅葉。
まぁ、そりゃあ、そうだよな・・・