~リア充の自室~
紅葉『zzz・・・』
紅葉『zzz・・・』
フリアエ『完全に、熟睡してますね』
ニート『そうみたいですね』
俺とフリアエさんは昼食が終わった後、紅葉の様子を見に来ていた。
現段階の紅葉の症状を見る為である。
今の紅葉は、フリアエさんによってリア充兄さんの部屋に運ばれ、おまけに服まで着せてもらっていたらしい。
なんと言うか、今の紅葉はまるで赤子の様な感じがした。
失礼ながら、俺が夫でフリアエさんが妻で・・・
いかん、いかん・・・
ついさっき、由衣と復縁したばかりなのに・・・
俺は、何考えているんだ?・・・
全く・・・
フリアエ『ニートさん、ニートさん?』
ニート『は、はい・・・』
フリアエ『大丈夫ですか?』
ニート『え、ええ・・・』
フリアエ『今から、紅葉さんの状態を確認しますから、そこで待機していて下さいね』
ニート『は、はい・・・』
そう言うと、フリアエさんは紅葉の体のチェックを始める。
俺・・・
ここにいて良いのか?・・・
いくら、紅葉の全裸姿を見慣れているとはいえ、俺がここにいる必要はないと思う・・・
実際の所、紅葉は起きてないみたいだし・・・
フリアエ『あら?・・・』
ニート『どうかされましたか?』
フリアエ『これ、なんでしょう?・・・』
ニート『ん?』
俺は、フリアエさんの視線の先に顔を近付ける。
その視線の先とは、そう紅葉のあそこだ。
さすがに、色々と使い込まれている所為か、紅葉のあそこは黒ずんでいる。
まあ、そんな事はさて起き、問題は紅葉のあそこに突き刺さっている物だ。
フリアエさんが、試しに引き抜いてみると紅葉が思わず甘い声を漏らす。
俺は、紅葉のあそこから出てきた物を見て、思わず驚愕した。
それは――
フリアエ『これって、バイブじゃないですよね?・・・』
フリアエ『色も感触もバイブとは違う・・・』
フリアエ『しかも、妙にリアルに出来てる・・・』
フリアエ『これって、やっぱり男の人の肉棒ですよね?・・・』
ニート『・・・』
俺は、フリアエさんが手に持っている物を見て、慌てて自分の肉棒を確認する。
だが、俺の肉棒は無事であり、思わず俺は安堵の表情を浮かべた。
けど、この肉棒は誰の物だ?
やけに太くて硬い状態を保ってるな・・・
それに、切られた後はない・・・
なんか、気持悪いな・・・
俺は、フリアエさんが持っている生々しい正体不明の肉棒を眺めていると、おもむろに紅葉が目を覚ます。
そして、起きるや否や、じっと俺達二人の顔を見つめるのだった。
紅葉『・・・』
フリアエ『・・・』
ニート『・・・』
紅葉『・・・』
フリアエ『・・・』
ニート『・・・』
紅葉『何してるの?・・・』
フリアエ『起きてしまったみたいですね』
ニート『そうみたいですね』
紅葉『ニート。今、何時?・・・』
紅葉『かなり、眠ってた感じがするんだけど・・・』
ニート『ああ、もう午後の一時半だ』
ニート『俺ん家来てから、気が付いたら寝てたぞ』
紅葉『そうなんだ・・・』
紅葉『それで、この人は誰?・・・』
おもむろに、自分の体を起き上がらせた紅葉が、フリアエさんの事を指差す。
どうやら、今の紅葉は俺達の事を正常に判断できる様だ。
俺が、慌ててフリアエさんの事を紹介しようとすると、俺より先にフリアエさんが紅葉に自己紹介を始めた。
フリアエ『はじめまして、紅葉さん』
フリアエ『私の名前は、フリアエ』
フリアエ『フリアエ・ナツメと申します』
フリアエ『私は、こう見えても医者でしてね、専門分野はは多岐に渡ります』
フリアエ『今回は、こちらにいらっしゃるニートさんの依頼で紅葉さんの診察に伺がわせて頂きました』
フリアエ『どうぞ、今後ともお見知りおきお』
フリアエさんが、白衣に付いている身分証を提示し、紅葉に自己紹介を終える。
なんか、俺達の時より本格的だな・・・
これが、格差ってやつなのか?・・・
俺が、心の中でふと疑問に思っていると、紅葉が俺の顔を見つめてくる。
一瞬、目が合うと紅葉は俺の顔を見るや、笑顔で俺の頬にキスをしてきた。
なんか、こう言うとこは楓に似ているな・・・
でも、楓と違って恥じらいがないのはどうかと思うぞ・・・
ほぼ、全裸に近い格好になっているのに・・・
紅葉『それで、フリアエさんと言いましたよね』
紅葉『私、何かの病気にかかっているのですか?』
紅葉『もし、病気にかかっているなら、どんな病気かを知りたいのですが・・・』
ニート『・・・』
フリアエ『・・・』
紅葉『ん? ニート、どうかしたの?』
ニート『・・・』
フリアエ『かなり、記憶が飛んでるみたいですね・・・』
ニート『ええ・・・』
紅葉『あ、あの・・・』
紅葉『私、何かしたんですか?・・・』
なんか、紅葉が楓の様なか弱い表情をしながら、フリアエさんに問掛ける。
すると、フリアエさんは紅葉に対してこう切り出した。
フリアエ『ええ、大した事はしてませんけど、その前にいくつか質問したい事があります』
フリアエ『答えられる範囲で結構ですので、私の質問に答えて下さい』
紅葉『はい・・・』
フリアエ『では、質問を始めます』
フリアエ『この写真に写っている方の事を、貴方は覚えていらっしゃいますか?』
そう紅葉に質問すると、フリアエさんは紅葉にリア充さんが写った写真を見せる。
すると、紅葉は平然とフリアエさんに対し、こう答えた。
紅葉『この人は、私の恋人だったリア充さんです・・・』
フリアエ『恋人だったとおっしゃいましたか?』
フリアエ『では、どうして過去系なのでしょうか?』
一瞬、この紅葉の発言を聞いたフリアエさんの目が変わった。
しかも、かなりの独特なオーラが出ている・・・
なんか、完全に医者モードになったみたいだな・・・
紅葉『リア充さんは、ついこの間、勤務先の近くの居酒屋で殺害されました・・・』
紅葉『しかも、自分が手を出した女友達にです・・・』
フリアエ『そうですか。辛いことを思い出させてしまい、誠に申し訳ございません』
紅葉『良いんです。もう、終わった事ですから・・・』
紅葉が、リア充さんの写った写真を見つめながら、思わず切なそうに涙を流す。
すると、紅葉はリア充兄さんの写真をベットの上に置く。
その後、近くにあった箱ティッシュを手に取り、ゆっくりと涙を拭いた。
フリアエ『紅葉さん。大丈夫ですか?』
紅葉『ええ、大丈夫です・・・』
紅葉『私、もう大丈夫ですから・・・』
ニート『・・・』
フリアエ『紅葉さん。それでは、次の質問に入ります』
フリアエ『よろしいでしょうか?』
紅葉『はい。お願いします・・・』
紅葉は、おもむろに自分の衣服を整え、フリアエさんの顔を真っ直ぐと見つめる。
これに応えたのか、フリアエさんが紅葉の前にある物を手渡し、紅葉に質問をした。
いや、あんた・・・
ここで、これを聞くのか?・・・
つうか、なんかおかしいだろ?・・・
さすがに、紅葉も答え辛いだろうが・・・
あんた、そこんとこ考えてないだろ?・・・
ほら、紅葉が思わず泣いて――――!?
紅葉『これ・・・リア充さんのモノです・・・』
紅葉『間違いありません・・・』
紅葉『これは、紛れもなくリア充さんのモノです・・・』
紅葉『リア充さんのモノです・・・』
ニート『・・・』
なんか、紅葉がどこの誰のかのすら分からない謎の肉棒を見つめ、思わず涙を流している。
しかも、はっきりとリア充兄さんのモノだと言いきった。
いや、見ただけで分かるのか?・・・
男の肉棒なんて、似た様なもんだろ・・・
本当に、分かっているのか?・・・
こいつ・・・
フリアエ『紅葉さん。これは、どこにあったと思いますか?』
フリアエ『実は、かなり意外な場所にあったのですよ』
紅葉『一体、どこにあったのですか?・・・』
フリアエ『貴方のあそこですよ』
紅葉『え?・・・』
フリアエ『言った通り、貴方のあそこに刺さっていたのですよ』
紅葉『ううっ、ううっ・・・』
紅葉『リア充さん、リア充さん・・・』
ニート『・・・』
フリアエ『あらあら・・・』
おもむろに、紅葉がリア充兄さんの肉棒?を両手に持ち、俺達の前で泣き始めた。
更には、リア充兄さんの肉棒?を自分のあそこに俺達の前で挿入し、近くにあった箱ティッシュで涙を拭く。
なんか、紅葉が痛い子に見えてきたな・・・
つうか、兄さんの死体は火葬してるし、葬式も済んでるし・・・
せめて、DNA鑑定の結果くらい待てよ・・・
そう俺が口に出そうとすると、おもむろにフリアエさんの手が俺の口に当てられた。
ニート『フリアエさん?・・・』
フリアエ『今は、何も言わないで下さい』
フリアエ『今、ニートさんが心に思っている事を言えば、余計紅葉さんを混乱させます』
ニート『・・・』
いや、その前にあんたが紅葉を混乱させたじゃん・・・
何言ってんの?・・・
この人?・・・
フリアエ『紅葉さん。これで、質問を終ります』
フリアエ『本日はご協力頂き、ありがとうございました』
紅葉『はい・・・』
フリアエ『それでは、失礼致します』
そう言うと、フリアエさんが部屋から出ようとする。
すると、紅葉がフリアエさんの腕を掴み、フリアエさんが退室するのを阻止した。
フリアエ『紅葉さん?・・・』
紅葉『すみません・・・』
紅葉『まだ、私の質問が終ってません・・・』
紅葉『今度は、私が貴方に質問させて頂いてもよろしいでしょうか?』
フリアエ『分かりました。付き合いましょう』
ニート『・・・』
そう言うと、フリアエさんは紅葉の前に座る。
なんか、明らかにやばい感じがした俺。
とりあえず、俺は退室しようとすると、今度は俺まで紅葉に退室するのを阻止された。
いや、俺は関係ないだろう・・・
女同士の争いなのに・・・
俺、何かしたか?・・・
俺は、少し、不機嫌そうな顔をする紅葉に従い、俺も元居た席に着く。
すると、紅葉は自分のあそこからリア充兄さんの肉棒?を取りだし、これをフリアエさんに渡した。
フリアエ『紅葉さん?・・・』
紅葉『この肉棒が教えてくれたの・・・』
紅葉『貴方と、リア充さんが肉体関係があるってね・・・』
フリアエ『え?・・・』
ニート『は?・・・』
ちょっと、待て!?・・・
頭、大丈夫なのか?・・・
こいつ・・・
フリアエ『紅葉さん・・・』
紅葉『どうかしましたか?・・・』
フリアエ『いえ・・・』
何故、俺を見る?・・・
俺、関係ないから・・・
頼むから、そんなすがる様な目で俺を見ないで・・・
頼むからさ・・・
紅葉『フリアエさん。どうかしたのですか?』
紅葉『今、思っている事があるなら、私に言ってみて下さい』
フリアエ『・・・』
ニート『・・・』
ううっ・・・
なんか、更に困った顔をしているフリアエさんが、じっと俺の顔を見つめてくる。
なんというか、フリアエさんが言いたい事は物凄く分かります・・・
はい・・・
紅葉『あの、そんなにニートと見つめ合わなくても・・・』
紅葉『私、何か難しい事を言いましたでしょうか?・・・』
フリアエ『・・・』
ニート『うん。言った・・・』
ニート『非常に、難しい事を言った・・・』
紅葉『一体、何が難しい事なの?』
紅葉『じゃあ、ニートが説明してよ』
ニート『・・・』
いや、俺にそんな事言われても・・・
俺、なんて言えば良いんだ?・・・
紅葉『とりあえず、このリア充さんの肉棒が、フリアエさんとした事があると私に伝えている以上、フリアエさんには色々と質問させて頂きます』
紅葉『フリアエさん。よろしいでしょうか?』
フリアエ『はい・・・』
ニート『・・・』
その後、フリアエさんは頭がおかしくなった紅葉にある事ない事を寝掘り葉掘り聞かれ、フリアエさんはかなり疲弊していた。
まあ、ここまで頭のおかしい奴の対応をしたのは、初めてだろうな・・・。
しかも、紅葉はフリアエさんからの返答や説明には納得しておらず、更なるフリアエさんへの追求を始めようとした。
さすがに、紅葉のやり方に耐えかねた俺は、紅葉に対して麻酔銃を使い、紅葉を眠らす事に成功した。
そして、紅葉をフリアエさんと一緒に担架で紅葉の寝室に運ぶと、俺達は俺の自室のリビングに戻った。
~リビング~
クリス『お疲れ様』
由衣『お疲れ様です』
楓『お疲れ様です』
フリアエ『お疲れ様です・・・』
ニート『・・・』
俺達が別の意味で死に掛け寸前でリビングに入ると、クリス達は脳天気に紅茶を飲んでいた。
思わず、俺はクリス達に抗議をしたくなった。
だが、クリス達には何の罪もない。
あるのは、紅葉の方か・・・
俺とフリアエさんが席に着くと、由衣が俺とフリアエさんの分の紅茶を渡す。
それを礼を言う余裕もなく、無言で飲む俺とフリアエさん。
なんと言うか、リア充兄さんが恨めしくなる俺。
はあ・・・
もし、リア充兄さんが生きていたら、今頃どうなってるんだろう?・・・
やっぱり、浮気三昧で紅葉の事を泣かせているのか?・・・
いや、確実にそうなってほしくない・・・
どの道、紅葉の後始末は俺に回ってくるんだしな・・・
それと、リア充兄さん・・・
俺は信じた訳ではないが、せめて、まともな姿で帰って来いよ・・・
何も、肉棒の姿で帰ってくるなよ・・・
逆に気味悪いじゃないか・・・
ちなみに、リア充兄さんの肉棒と思われる物は、一応DNA鑑定の為、フリアエさんに回収してもらった。
なんとなく、今回の件でフリアエさんが物凄く気の毒だと思う俺。
だが、紅葉も悪気があって言った訳でもないし、あれも病気の症状のうちだ。
そう、自分に言い聞かせた俺は、皆と共に楓が用意した紅茶を飲むのだった。