リセット・・・
それは、全てを捨てて一からやり直す行為・・・
なんというか、今回の場合は誰がしたのか、全く分からない状態であると言った方が良い。
一体、誰がリセットボタンを押したんだろう?・・・
少なくとも、私は押してはいない。
いくら、ニートとなかなか結ばれないからと言って、今回はリセットボタンを押すまでは行ってはいなかった。
過去に、三回は押したけど・・・
でも、今回は以前よりは酷くなく、ニートに嫌われる事なく過ごしていたのに・・・
これでも、頑張って自己中でわがままの部分を直したのに・・・
じゃあ、誰が?・・・
この疑問が、常に私の頭の中に浮かんでは消え、浮かんでは消えを何度も繰り返していく。
しかも、今回は至上最悪と言っても良いかもしれない。
何故なら、私は13歳に戻り、ニートも18歳に戻ってしまったからだ。
この分じゃ、お堅いニートに抱いてもらうには、かなりの時間を要する。
本当に、かなりの時間を要する。
私、何かした?・・・
何かしたから、こうなったのかな?・・・
私、ニートに何か嫌われるような事をしたのかな?・・・
しかも、日付的に見ても、ニートと私が付き合い出してすぐの頃よね?・・・
あの時、ニートにある提案をしたあの日に戻っちゃってるよね?・・・
しかも、ニートから『今日は、急に抱き締めてすまない。また、今日会った場所で会おう』と言うメールまで私の携帯に届いている。
ああ・・・
これで確定か・・・
仕方ない・・・
諦めて人生をやり直すとしようか・・・
はぁ・・・
ニート・・・
ニート・・・
今、何してるのかな?・・・
やっぱり、自室でエロゲーをしているのかな?・・・
今回も、過去三回みたいに嫌われずに、前回みたいに私を優しく包み込んでくれるのかな?・・・
多分、大丈夫だと思う・・・
これでも、昔と比べて自己中でわがままな性格は直した方だから・・・
直した方だから・・・
でも、ニートは私に少なからず不満を抱いていた・・・
昔の彼女と、私の知らない所で会っていた。
私を捨てて、楓さんともフリアエとも浮気をしていた。
結果的には、ニートだけが得をするハーレム。
だとしても、ニートはリセットボタンを持ってはいないし、押す必要もない・・・
持っているのは、この世界では私の知る限りでは私と奈々美姉さんしかいない。
それじゃあ、奈々美姉さんが押したのかな?・・・
でも、奈々美姉さんは日本におらず、イギリスの実家にいた。
それに、奈々美姉さんは、私とニートとの関係を知らない。
知ってたとしても、わざわざ、リセットボタンを押したりはしないだろう・・・
私と違って、奈々美姉さんは、自己中でわがままじゃないから・・・
私にとって、賭けがいのなく非の打ち所がない自慢の姉さんなのだから・・・
じゃあ、誰が?・・・
一体、誰がリセットボタンを押したんだろう?・・・
私達の他に、リセットボタンを持っている人はいるのだろうか?・・・
いや、そんなはずない・・・
じゃあ、誰が?・・・
私は、その疑問に悩まされながら、再び13歳から人生をやり直す事になったのだった。
それは、突然の出来事だった。
高校卒業間近の一月下旬、事件が起った。
世界的な大不況と就職難、俺の両親の死。
そして、最愛の彼女との別れ。
その時の俺は、とても、激しく絶望していた。
そんな時、俺の元に、一人の少女が現れる。
その少女の名は、クリス。
クリス・レッドクイーン。
イギリス人と日本人のハーフであり、言われなければハーフとは分からないくらい、日本人特有の大和撫子的な美人な顔立ちをしていた。
だが、俺はこの少女に強い違和感を感じた。
むしろ、デジャウ゛ーって言っても言いかもしれない。
ただ、一つ言える事は、俺とクリスは絶対にどこかで会っている。
そして、恋人の様な深い仲まで行ったような気がする。
いや、絶対に、そうに決まっている。
俺は、そんな不思議な違和感やデジャウ゛ーを感じながら、クリスと付き合う事になった。
そう、これから始まる何者かの深い陰謀に嵌り込むとは知らずに・・・
この時の俺は、全く気付いていなかったのだった。
クリス『やっと、見つけた・・・』
クリス『私だけの人・・・』
クリス『今度は、絶対に逃がさないからね・・・』
クリス『うふふふっ・・・』
巻き戻された時間/完