巻き戻された時間 ★1
リセット・・・

それは、全てを捨てて一からやり直す行為・・・

なんというか、今回の場合は誰がしたのか、全く分からない状態であると言った方が良い。

一体、誰がリセットボタンを押したんだろう?・・・

少なくとも、私は押してはいない。

いくら、ニートとなかなか結ばれないからと言って、今回はリセットボタンを押すまでは行ってはいなかった。

過去に、三回は押したけど・・・

でも、今回は以前よりは酷くなく、ニートに嫌われる事なく過ごしていたのに・・・

これでも、頑張って自己中でわがままの部分を直したのに・・・

じゃあ、誰が?・・・

この疑問が、常に私の頭の中に浮かんでは消え、浮かんでは消えを何度も繰り返していく。

しかも、今回は至上最悪と言っても良いかもしれない。

何故なら、私は13歳に戻り、ニートも18歳に戻ってしまったからだ。

この分じゃ、お堅いニートに抱いてもらうには、かなりの時間を要する。

本当に、かなりの時間を要する。

私、何かした?・・・

何かしたから、こうなったのかな?・・・

私、ニートに何か嫌われるような事をしたのかな?・・・

しかも、日付的に見ても、ニートと私が付き合い出してすぐの頃よね?・・・

あの時、ニートにある提案をしたあの日に戻っちゃってるよね?・・・

しかも、ニートから『今日は、急に抱き締めてすまない。また、今日会った場所で会おう』と言うメールまで私の携帯に届いている。

ああ・・・

これで確定か・・・

仕方ない・・・

諦めて人生をやり直すとしようか・・・

はぁ・・・

ニート・・・

ニート・・・

今、何してるのかな?・・・

やっぱり、自室でエロゲーをしているのかな?・・・

今回も、過去三回みたいに嫌われずに、前回みたいに私を優しく包み込んでくれるのかな?・・・

多分、大丈夫だと思う・・・

これでも、昔と比べて自己中でわがままな性格は直した方だから・・・

直した方だから・・・

でも、ニートは私に少なからず不満を抱いていた・・・

昔の彼女と、私の知らない所で会っていた。

私を捨てて、楓さんともフリアエとも浮気をしていた。

結果的には、ニートだけが得をするハーレム。

だとしても、ニートはリセットボタンを持ってはいないし、押す必要もない・・・

持っているのは、この世界では私の知る限りでは私と奈々美姉さんしかいない。

それじゃあ、奈々美姉さんが押したのかな?・・・

でも、奈々美姉さんは日本におらず、イギリスの実家にいた。

それに、奈々美姉さんは、私とニートとの関係を知らない。

知ってたとしても、わざわざ、リセットボタンを押したりはしないだろう・・・

私と違って、奈々美姉さんは、自己中でわがままじゃないから・・・

私にとって、賭けがいのなく非の打ち所がない自慢の姉さんなのだから・・・

じゃあ、誰が?・・・

一体、誰がリセットボタンを押したんだろう?・・・

私達の他に、リセットボタンを持っている人はいるのだろうか?・・・

いや、そんなはずない・・・

じゃあ、誰が?・・・

私は、その疑問に悩まされながら、再び13歳から人生をやり直す事になったのだった。





それは、突然の出来事だった。

高校卒業間近の一月下旬、事件が起った。

世界的な大不況と就職難、俺の両親の死。

そして、最愛の彼女との別れ。

その時の俺は、とても、激しく絶望していた。

そんな時、俺の元に、一人の少女が現れる。

その少女の名は、クリス。

クリス・レッドクイーン。

イギリス人と日本人のハーフであり、言われなければハーフとは分からないくらい、日本人特有の大和撫子的な美人な顔立ちをしていた。

だが、俺はこの少女に強い違和感を感じた。

むしろ、デジャウ゛ーって言っても言いかもしれない。

ただ、一つ言える事は、俺とクリスは絶対にどこかで会っている。

そして、恋人の様な深い仲まで行ったような気がする。

いや、絶対に、そうに決まっている。

俺は、そんな不思議な違和感やデジャウ゛ーを感じながら、クリスと付き合う事になった。

そう、これから始まる何者かの深い陰謀に嵌り込むとは知らずに・・・

この時の俺は、全く気付いていなかったのだった。

クリス『やっと、見つけた・・・』

クリス『私だけの人・・・』

クリス『今度は、絶対に逃がさないからね・・・』

クリス『うふふふっ・・・』

巻き戻された時間/完
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