~クリスの自宅~
あれから数時間後、ようやく、ニートとフリアエが戻ってきた。
私は、笑顔で二人の事を出向かえると、何故か、ニートはフリアエの後ろに隠れフリアエを盾にしてきた。
思わず、このニートの行動を見て涙が出てきた私。
そして、私は泣きながらフリアエを力付くでどかし、私はニートの体を強く抱き締めたのだった。
クリス『ううっ・・・酷いよ・・・』
クリス『ニート・・・酷い・・・』
クリス『何も、そんなに脅えなくても良いのに・・・』
ニート『・・・』
私が、泣きながらニートにか弱く切なそうに話しかける。
すると、それに気付いたニートが、慌てて私に弁解をしてきた。
ニート『す、すまん・・・体が勝手に・・・』
クリス『もう・・・だからって、酷いよ・・・酷いよ・・・』
クリス『私、寂しかったんだよ・・・』
クリス『ニートに裏切られるし・・・』
クリス『フリアエ達まで私を裏切るし・・・』
クリス『ニートの馬鹿馬鹿馬鹿・・・大馬鹿・・・』
ニート『・・・』
フリアエ『・・・』
私は、泣きながらニートの事を離さない様に力強く抱き締める。
たとへ、面接だろうが、実技試験だろうが、そんなの今の私には関係ない。
ただ、私はニートの側にいたいだけ・・・
ただ、それだけなのに・・・
それだけなのに・・・
私は、思いきってニートの顔を涙を流しながら、上目遣いで見つめてみる。
すると、ニートの表情は何がなんだか分からないでいて、ニートの股間は勃起していたのが分かった。
ニートって、泣き顔フェチなんだね・・・
しかも、ズボン越しでもかなり大きくなってる・・・
だから、私の事を皆してグルになって、泣かそうとしてたんだね・・・
うん。そうなんだよね?・・・
ニート・・・
私の泣き顔なら、いくらでも見せてあげる・・・
好きな時に、私の泣き顔を見せてあげる・・・
だから、私の側から絶対に離れちゃ嫌よ・・・
私は、二度とニートの事を離さないからね!・・・
クリス『ニート・・・ニート・・・』
ニート『・・・』
フリアエ『お、お嬢様が壊れた・・・』
フリアエ『あのクリスお嬢様が、壊れた・・・壊れた・・・』
フリアエ『あ、アリシア、プリムラ・・・』
フリアエ『今すぐ、起きなさい・・・早く起きなさい・・・』
フリアエ『お嬢様の様子が変なの・・・お嬢様が変なの・・・』
フリアエ『お嬢様が、壊れちゃったみたいなのよ・・・』
フリアエ『は、早く起きて・・・早く起きてよ・・・』
フリアエ『ねぇ、起きてってば・・・』
ニート『・・・』
クリス『・・・』
なんか、フリアエが激しく動揺しながら、うわ言のように何かを呟き、床に倒れているアリシア達を必死になって起こしている。
しかも、私ですら見た事ないような、フリアエのあの表情・・・
どっちかと言うと、今のあんたも壊れてるわよ・・・
それに、今の私は頭はおかしくないから・・・
ニートの前では、いつもこんなんだから・・・
いくら、私がニートの前でか弱く泣いてたからって・・・
珍しく、あそこまでニートの事で泣いてたのに・・・
なんか、酷くない?・・・
ああ・・・
アリシア達が起きちゃった・・・
まずいなぁ・・・
かなり、まずいなぁ・・・
なんか、悲しみすら無くなってきたなぁ・・・
もう、涙すら出てこないし・・・
今日は、あの子達に泣かされ過ぎたからかな?
それが原因なのかな?
私は、自分のポケットからハンカチを取り出し、自分の流した涙を拭く。
そして、私は改めてフリアエの様子を見ると、既にフリアエはアリシア達を起こしていて、今の私の状況を二人に必死に伝えていた。
私は、笑顔でニートの手を握り、ニートの顔を見つめる。
すると、珍しくニートの方から私にキスをしてきた。
ああ・・・
なんか、いつもと違うキスの味がする・・・
なんというか、お醤油とお刺身みたいな味ね・・・
ん?
お刺身?
まさか!?・・・
クリス『ねぇ、ニート・・・』
クリス『一つ、質問して良い?・・・』
ニート『何だ?』
クリス『今日、お刺身食べた?』
ニート『ああ、食べたよ』
ニート『フリアエさんが、実技試験の一貫だと言って、お刺身をごちそうになった』
ニート『それが、どうかしたか?』
やっぱり・・・
フリアエ、貴方やるわね・・・
ニートにあれを食べさせるとは・・・
なんか、殺意が沸いてきたわ・・・
ニート『クリス?』
クリス『ううん、何でもない。気にしないで・・・』
そう言うと、私はニートの元から離れ、時空の歪みから愛用の杖を取りだし、フリアエのいる方角に愛用の杖を向けた。
すると、これに気付いフリアエが、慌ててシールドを張る。
そして、私の前にフリアエ愛用の武器をどこからか取り出すと私と向かい合う様に対峙したのだった。
クリス『ねぇ、フリアエ・・・』
クリス『久しぶりの男の味はどうだった?』
クリス『ニートとは、上手く楽しめたのかしら?』
私が、笑顔でフリアエに話しかけると、落ち着きを取り戻していたフリアエが、笑顔で私に話しかけてくる。
しかし、ニートはこの状況を、上手く飲み込めずにいた。
フリアエ『お陰さまで、かなり、楽しめましたわ・・・』
フリアエ『久しぶりの男でしたから、張り切ってしまいましたわ・・・』
フリアエ『その時の話を、後で、ゆっくりと聞かせて差し上げましょうか?』
クリス『・・・』
すると、私の問掛けにフリアエが満面の笑みを浮かべながら、私に対し感謝の気持を込めて、そう私に返答してくる。
だが、今のフリアエの顔には自信と余裕の現れが出ていて、『あそこの勝負だったら、貴方には負けない』との思いが強く出ていたのだった。
ふ~ん。そうきたか・・・
さすがに、この中では『あそこの勝負』でなら、フリアエに勝てる者はいない。
それは、私も認める。
でも、人の男を寝取ったあげく、その言い方は何?
なんか、ムカついてきたな・・・
仕方ない。適当に流すしかないか・・・
クリス『そう。今度、お願いするわ・・・』
クリス『でも、なんか気に入らないなぁ・・・』
クリス『私ですら、まだ、ニートと本番した事なく、ただのご奉仕だけなのに・・・』
クリス『私より先に、ニートとするなんて・・・』
クリス『なんか、気に入らないなぁ・・・』
フリアエ『お嬢様・・・』
私が、不機嫌そうにフリアエに向かって、フリアエに対する不満をぶちまけてみる。
しかし、フリアエは私のこの発言を聞いて意外そうな顔をした。
クリス『どうかしたの?』
フリアエ『いえ、お嬢様も変わられたと思っただけですよ・・・』
フリアエ『やっぱり、お嬢様も人の子だったみたいですね・・・』
クリス『どう言う意味よ?・・・』
フリアエ『うふふっ・・・今私が言った通りの意味ですよ』
フリアエ『ニートさんと出会って、お嬢様は変わられました』
フリアエ『お嬢様が、あそこまでか弱く泣いたり、甘えたり、抱きついたり・・・』
フリアエ『ニートさんの事になると、物凄くか弱い女の子になって、あまりにも可愛すぎるのがいけないんですよ・・・』
クリス『そ、そうなの・・・』
クリス『貴方の話・・・聞くだけで、物凄く恥ずかしくなってきたわ・・・』
私は、フリアエの言った事が自動的に脳内で再生され、私は、思わず顔を赤くしてしまった。
そんな私をよそに、命知らずのフリアエは私に音を立てずにゆっくりと近付き、無防備の私の体を優しく抱き締める。
そして、私の耳元で優しく私に向かってこう囁いた。
フリアエ『ニートさんに関する試験ですが、私が見るからには合格にしたいくらいです』
フリアエ『ですが、ニートさんは私やお嬢様以外にも、肉体関係があるようですから、注意された方が良いですよ』
フリアエ『最悪の場合、その人にニートさんを取られてしまう確率が高いですからね』
フリアエ『お分かりになりましたか?』
クリス『うん。分かったわ・・・』
クリス『お役目、ごくろうさま・・・』
私は、ただそれだけを言い残し、そこで私の意識は落ちてしまった。
~クリスの自室~
あれから約一時間後。
私は、自室のベットで目を覚ました。
すぐに、ベットの近くにある時計を見ると、時計の針は夕方の六時を差していた。
はぁ・・・
そういえば、フリアエとバトルしてて、途中で寝てしまったみたいね・・・
ニート、帰っちゃったのかな?・・・
出来れば、まだ、ここにいて欲しい・・・
私は、溜め息を吐きながら寝返りをうつと、私の体に何かが当たった。
何これ?・・・
私の隣に誰か居る?
ふと、私が布団を捲ってみると、何故か、プリムラがいた。
しかも、心地良さそうに眠っている。
ああ・・・
また、私の寝室に入ってきたのね・・・
全く、この子は・・・
私は、プリムラを起こさない様にし、すぐさまリビングに向かう。
ニートが帰宅していないかどうか、確かめる為に。
~リビング~
私は、マンション内を隈無く探し回った。
偶然、廊下で会ったアリシアに、ニートの所在を確かめるとアリシアはリビングにいると答える。
私は、すぐに言われた通りにリビングに向かうと、ニートとフリアエが将棋をしていた。
良かった。ニートが帰ってなくて・・・
でも・・・
なんか、ニートが激しく劣勢ね・・・
しかも、金、銀、桂馬、角、飛もないじゃん・・・
どんだけ、将棋弱いのよ・・・ニート・・・
とりあえず、私は空いている席に座り、私を追い掛けてきたアリシアから出された紅茶を飲む。
今日は、レモンティーか・・・
今の私には、ピッタリかもね・・・
しばらくの間、私は紅茶を飲みながらニートとフリアエの対局を観戦していると、予想通りにニートが投了した。
つうか、あの状態で、まだフリアエと戦おうとしたニートがある意味凄い・・・
あの子、戦略ゲーム得意だからなぁ・・・
私ですら、簡単に撃破されるのに・・・
ニートったら・・・
ニート『はぁ・・・』
クリス『お疲れ様。ニート』
ニート『ああ、おはよう。クリス』
フリアエ『おはようございます。お嬢様』
クリス『皆、おはよう』
クリス『なんか、悪いわね。途中で眠ってしまって』
ニート『良いって、こっちは違う意味で現実逃避出来たからな』
え?
どう言う事?
フリアエ『ふふふっ・・・つまり、ニートさんは既に私の虜になってしまったと言う事ですか?』
フリアエ『そうだとすれば、私としては物凄く嬉しいのですが』
なんか、フリアエがニートの事を色っぽい目でニートを見つめている。
あれは、明らかに私に喧嘩売ってるよのね?・・・
もしかしなくても、喧嘩打ってるのよね?
さりげなく、自分の胸をニートの腕を笑顔で掴み、自分の胸に触れさせているフリアエ。
ああ、あれは確実だわ・・・
浮気確定だわ・・・
ねぇ?
今から、フリアエにお仕置きしても良いよね?・・・
私、暴れても良いわよね?
私、目の前で彼氏寝取られたから、フリアエの事を潰して良いよね?
良いよね?
ニート『すみません。フリアエさん・・・』
ニート『多分、違うと思います・・・』
フリアエ『そうですか、私、とても残念ですわ・・・』
フリアエ『でも、次は、確実にニートさんを堕とす様に頑張りますわ・・・』
フリアエ『ふふふっ・・・』
ニート『・・・』
クリス『・・・』
アリシア『・・・』
ううっ・・・
やっぱり、フリアエは私に対して喧嘩を売ってるよね?・・・
さっきの台詞は、私に対する宣戦布告と受け取って良いのよね?・・・
そう受け取っても良いのよね?・・・
私が耐えきれず、おもむろに時空の歪みから愛用の杖を出そうとする。
だが、無言でアリシアに腕を掴まれ止められてしまう。
今のアリシアは、とても悲しそうな顔をしていた。
渋々、私が愛用の杖を出すのを止めると、アリシアが安堵の表情を浮かべる。
そして、アリシアが私に対し、ある事を質問してきた。
アリシア『お嬢様。そろそろ、ご夕食のお時間になりますが、ニートさんをお誘いなさいますか?』
アリシア『ニートさんが良ければ、ニートさんの分もお作り致ししますが』
アリシア『いかが致しましょうか?』
アリシア・・・
ナイスアシスト・・・
やっぱり、貴方は私の味方みたいね・・・
どこぞの淫乱女と比べて、品があるわ・・・
クリス『そうね。私は良いけど、ニートはどうする?』
クリス『ニートが良ければ、私達とディナーしていく?』
私が、期待と不安が要り混じった表情でニートを見つめる。
だか、ニートが困った表情を浮かべた。
ああ・・・
なんか、またしても嫌な予感してきたな・・・
お願いだから、私とディナーをすると言ってよ・・・
ニート・・・
しかし、私のこの願いは通じなかった。
何故なら、ニートには到底無視出来ない、大きな事情があったからだ。
ニート『どうしよう・・・リア充兄さん達を放置したままだ・・・』
ニート『多分、このまま俺が帰らなかったら、楓達に何されるか分からないし・・・』
ニート『むしろ、楓に何かされる・・・』
ニート『確実に、俺の大事なゲーム達が被害に遭う・・・』
ニート『なぁ、クリス・・・』
ニート『俺、どうすれば良いんだ?・・・』
クリス『・・・』
ああ・・・
すっかり、忘れてた・・・
ニートの家には、ニートのストレスの元が住み着いていたんだった・・・
ニート・・・
お願いだから、そんな目で私を見ないで・・・
こっちまで、悲しくなってきたじゃない・・・
せっかくのニートとのディナーが・・・
ニートとのディナーが・・・
フリアエ『お嬢様。少し、よろしいでしょうか?』
フリアエ『私、ニートさんにお聞きしたい事があります』
クリス『何かしら?』
ニート『フリアエさん。意見をどうぞ』
気が付けば、ニートの手を自分の胸からどけていたフリアエが、私にニートに聞きたい事があると言ってくる。
この子にしては、珍しいわね。