~ニートの自室~
クリスと付き合いだして、一週間が過ぎた。
季節は既に春になり、日付的には三月の始めになる。
いつもの様に、俺が自室でゲームをしていると、クリスが訪ねてきた。
俺は、クリスを自室に招き入れるとクリスが俺の自室に入る。
ほぼ毎日の様に、クリスと会っているが、意外にクリスに対して性欲が湧かない。
多分、ほぼ毎日の様にエロゲーで抜いているのが原因なんだろうが・・・
思えば、俺の元彼女の由衣とも、紅葉の妹の楓とも未だにした事なかったな・・・
ただ、彼女という存在が、俺の側にいてくれさえすれば、よかっただけなのかもしれない。
俺は、クリスともそうなるのだろうか?
また、由衣や楓の様に、全くセッ〇ス出来ずに終るのか?
せっかく、誰もが羨む美少女と付き合っているのに、何もしないまま終るのか?
俺の中で、そんな恐怖が俺の頭の中に何度も芽生えていた。
クリス『ニート、ニート・・・』
ニート『ん?・・・どうした?・・・』
クリス『どこか、具合いでも悪いの?』
クリス『さっきから、ずっと、黙ってるよ』
ニート『そ、そんな事ないぞ・・・』
クリス『本当に?』
ニート『ああ・・・』
クリス『まぁ、それなら良いけど・・・』
そう言うと、クリスが俺に正面から抱きついてくる。
今のクリスの表情は、少し、不安げな表情をしていた。
ニート『クリス?・・・どうかしたのか?・・・』
クリス『うん・・・さっきから、誰かに見られている様な気がして、怖いの・・・』
ニート『お前が?・・・』
クリス『どういう意味よ?・・・』
ニート『だって、そうだろ・・・』
ニート『あの自己中でわがままで、血も涙もない冷酷で残虐なクリスでも、怖いものってあるんだなぁと思って・・・』
ニート『あれ?・・・』
俺は、今言った自分の言葉に違和感を感じた。
その様子を不思議に思ったクリスが、俺の顔を心配そうに見つめてくる。
クリス『ニート?・・・』
クリス『大丈夫なの?・・・』
ニート『ああ・・・』
ニート『少し、黙っててくれ・・・』
クリス『・・・』
俺・・・
さっきから、一体、いつの話をしているんだ?・・・
それに、どうして俺はクリスの事をここまで酷く言えるんだ?・・・
だって、そうだろ・・・
俺とクリスが出会ったのは今から八日前。
丁度、オタクイベントからの帰り道だった。
俺は、偶々、近道をする為に近くにある公園を通り抜けようとした時、噴水の前に佇んでいるクリスを見掛けた。
あの時のクリスは、今まで見た事のない謎の杖を右手に持ち、全身黒の衣服と帽子を被っていた。
月夜だけでなく、公園に設置されていた街灯に照らされたクリスの姿が、あの時の俺にはとても印象的だった。
そして、気が付いた時には俺はクリスの事を抱き締めていて、クリス自身も全く抵抗する事もなく、俺に抱きしめられていたままだった。
そして、クリスは俺に一言『ただいま』と告げ、俺はクリスに『お帰り』と言った。
まるで、長い間、会っていなかった恋人同士が再会したような展開だった。
その時から、俺は今みたいな違和感やデジャウ゛ーに襲われたのかもしれない。
という事は、やはり、クリスが俺を襲う違和感やデジャウ゛ーの根元なのか?
なら、少しは説明がつく。
だが、俺はクリス同様に何かの脅威に脅えていた。
それが、何かは分からない。
ひょっとして、俺は何かを思い出したくないだけなのか?
だとすれば、俺の身に何が起きたと言うのだ?
いや、今は何も考えないでおこう。
さすがに、これ以上、クリスを放置するのもよくないし・・・
さて、そろそろ、クリスと接してやるか・・・
そう心の中で気分転換した俺は、不安げな表情で俺の事を見つめるクリスの事を優しく抱き締める。
すると、少し、落ち着いたのか、クリスが安堵の表情を浮かべていた。
正直な所、思わずキスをしたくなるような表情だった。
だが、俺も誰かに見られている様な視線を感じている為、うかつにはクリスに手出し出来ない。
むしろ、クリスの年齢がいくつか分からないし・・・
もし、18歳未満だと完全にアウトだ。
俺は、意を決して、クリスに年齢を聞くことにした。
ニート『なぁ、クリス・・・』
クリス『何?』
ニート『クリスって、年いくつだっけ?・・・』
クリス『今月で13だけど、それがどうかしたの?』
ニート『・・・』
クリス『ニート?』
ニート『手出し出来ねぇ――――――――っ!!』
クリス『きゃあっ!?・・・』
ニート『す、すまん・・・』
俺が大声を出した所為か、クリスが思わず驚きの声をあげる。
しかも、しばらく俺が絶望しながら無言でクリスを抱き締めていると、クリスが思わず泣き脅えているのが手に取るように分かった。
クリス『ニート・・・ううっ・・・ううっ・・・』
クリス『今日のニート・・・なんか、怖いよ・・・怖いよ・・・ううっ、ううっ・・・』
クリス『一体、どうしたの?・・・ニート・・・』
クリス『ニート、答えてよ・・・』
なんか、クリスが俺に消え入りそうな微かな声で、俺に対し切なそうに泣いている。
ああ・・・
泣かしてしまったな・・・
むしろ、泣きたいのは俺の方だろ・・・
やっと、念願の彼女のと夢のセッ〇スする夢が、こうも簡単に打ち砕かれたんだから・・・
むしろ、俺の方が泣きたい・・・
とりあえず、クリスを泣きやますか?
こんな所を誰かに見られたら、マジで通報されかねないしな・・・
とりあえず、俺はクリスを泣きやませる事にし、一応、なんとかクリスを泣きやます事に成功した。
ちなみに、その方法に関しては言いたくはない・・・
むしろ、かなり恥ずかしいからな・・・
ニート『落ち着いたか?』
クリス『うん・・・』
クリス『ニート、酷いよ、酷いよ・・・』
ニート『す、すまん・・・年齢の割には胸がデカかったから、18歳以上かと思ってた・・・』
ニート『しかも、楓と同じ年とはな・・・』
クリス『そう・・・』
クリス『ごめんね。18歳未満で・・・』
クリス『もう、落ち着いたから、私を離してくれるかな?・・・』
ニート『ああ・・・』
俺は、クリスが落ち着きを取り戻したのを確認すると、クリスを俺の体から引き離す。
すると、クリスは少し申し訳なさそうな顔をしていたが、俺が『クリスは、何も悪くないから気にするな』と言うと、クリスは機嫌を直したようだ。
ははは・・・
これで、夢の彼女とのセッ〇スがまたしても打ち砕かれた訳だ・・・
まぁ、18歳未満に手を出すのは犯罪だから、仕方ないわな・・・
俺は、内心諦めムードの中、クリスとの会話を終える。
その後、クリスは用事が出来たみたいで、俺の自室から去っていった。
別れ際のクリスのあの表情、寂しそうでもあり、悲しそうだったな・・・
それに、俺に対して言ったクリスのあの言葉。
『ごめんね・・・』
『どうしても、したいのなら、他の人としても良いよ・・・』
『ただし、私が18歳になるまでだからね・・・』
『それまでなら、特別にどこの誰と、どこで何をしてようが、許してあげるから・・・』
『だから、私の事・・・嫌いになったり、捨てたりしないでね・・・』
そう俺に言うと、クリスは俺の自室から去っていった。
なんか、クリスに悪い事したな・・・
いや、むしろ、クリスに避けられてた気がしたな・・・
俺が、クリスと年齢の話をしなければ、俺がクリスとセッ〇スしようと思わなければよかったのかもしれない。
でも、俺は18だが、相手は13。
とても、手を出せるような年齢ではない。
思えば、楓もそうだったな。
楓にも、クリスと同じこと言われたし、紅葉には楓に手を出すなと釘を刺された。
人によっては、ただの自己中でわがままかもしれないが、ルールは絶対なんだ。
それを破れば、簡単に罰せられる。
しかも、男の方だけ一方的に。
そうやって、捕まっていった馬鹿な男が多いな・・・
俺は、絶対に、そんな風にだけはなりたくない・・・
偽善だと言われても構わない・・・
だって、犯罪はよくないだろう・・・
仕方なく、俺はクリスや楓が18になるのを待つ事にした。
まぁ、その間は同じ年の子とすれば良いだけだし・・・
俺は、ありがたくこのクリスと楓からの申し出を受け入れる事にしたのだった。
これから起こる、波乱万丈な人生が全く始まるとは知らずに・・・
この時の俺は、全く気付いていなかったのだった。
~ニートの自室のリビング~
リア充『そうか、それは災難だったな』
ニート『まあな。目の前で、本気で泣き脅えられたの初めてだったから、対処に困ったよ・・・』
リア充『まぁ、18歳未満に手を出すのは犯罪だしな』
リア充『俺だって、紅葉が18歳になってから手出したんだぜ』
ニート『そうか・・・紅葉にしては意外だったな・・・』
リア充『そうか?』
ニート『ああ』
リア充『まぁ、これからは気を付けろよ』
リア充『クリスちゃんに何かあったら、国際問題だけでは済まなくなるからな』
ニート『分かってるよ・・・』
リア充『もし、貴様が過ちを犯した時は、俺が容赦なく貴様のアナルを責めてやるから覚悟しろよ』
ニート『わ、分かった・・・分かったから、裸エプロンは止めてくれ・・・』
ニート『見苦しい・・・目に毒だ・・・』
俺は、男の癖に裸エプロンをしているリア充兄さんに、回し蹴りを食らわす。
すると、リア充兄さんは尻を両手で押さえたまま、感じていた。
おまけに、アナルがヒクヒクしてる・・・
非常に気持悪い・・・
うううっ・・・
兄さん・・・
何故だ?・・・
何故だ、何故だ、何故だ?・・・
何故なんだ!?・・・
何であんたは、家に帰ると必ずこうなるんだ?
むしろ、感じるな・・・
頼むから、嫌がってくれ・・・
頼むから、頼むから・・・
リア充『はははっ・・・非常に良い蹴りだ・・・』
リア充『久しぶりに食らうと、良い感じに効くんだよな・・・これが・・・』
ニート『・・・』
リア充『ニート・・・もう一発、頼む・・・』
ニート『おんどりゃあ――――――――っ!!』
リア充『ぐはっ!?・・・』
俺は、泣きながら兄さんに再び回し蹴りを食らわす。
すると、兄さんは絶頂に達したらしく、そのまま気絶していた。
もう、嫌だ・・・
こんな現実・・・
誰か、何とかしてくれ・・・
頼むから、何とかしてくれよ・・・
ううっ、ううっ・・・
ガチャ――
紅葉『ああ・・・』
紅葉『だ、大丈夫?・・・リア充さんとついでのニート?・・・』
ニート『ううっ、大丈夫じゃない・・・』
ニート『今の俺は、かなり最悪だ・・・』
偶々、買い物袋をぶら下げた紅葉が、俺の自宅を訪ねてくる。
ああ・・・
なんか、こういう時だけ、紅葉が頼り概のある救いの女神に見えてしまうのは気の所為だろうか?
とりあえず、俺は紅葉に状況を説明すると、俺の説明に納得した紅葉がリア充兄さんを起こす。
すると、目を覚ましたリア充兄さんは、紅葉を見るやいなや紅葉にキスをし、紅葉もリア充兄さんにされるがままになっていった。
ニート『兄さん。まだ、尻は痛むか?』
リア充『ああ・・・でも、ニートのおかげで痔が直った・・・』
リア充『相変わらず、お前の蹴りは良い感じだな・・・』
なんか、リア充兄さんが爽やかな笑顔で俺の顔を見つめてくる。
思わず、再び兄さんに蹴りを食らわしたくなったが、紅葉がいるので思い止まる俺。
しかし、兄さんは知ってか知らずか俺を揺さぶりにかけてきた。
リア充『ニート。もう、一発頼む』
ニート『良いけど・・・今度は頭部だからな・・・』
ニート『そうすれば、二度と兄さんの裸エプロンを見なくて済むかもしれない・・・』
ニート『今日で、その悪夢ともおさらばかもな・・・』
俺が、必死に自分を抑えながら、リア充兄さんに返事をすると、リア充兄さんは脳天気に俺に笑顔で質問返しをしてきた。
リア充『はははっ、そんなに嫌なのかい?』
リア充『俺の裸エプロン』
ニート『ああ』
紅葉『即答されたわね』
リア充『そうだな』
紅葉『所で、ニートの彼女は?』
紅葉『部屋にいなかったみたいだけど、帰ったの?』
ニート『ああ。用事が入って帰った』
紅葉『そうなんだ。せっかく、これを買ってきたのにな』
そう言うと、紅葉が俺に避妊用品の詰め合わせを俺に手渡してくる。
むしろ、俺から見たら嫌がらせに近い。
更には、紅葉に18歳以上の女の子を紹介してあげようかと言われる始末。
一瞬、紅葉に対する殺意や怒りが芽生えたが、俺は自分を抑えながら紅葉のこの申し出を受ける事にした。
だが、なんかありそうで怖い俺。
しかし、セッ〇ス出来るなら、それでも良いか?
俺は、とりあえず、紅葉の話を聞く事にした。
紅葉『まず、これを食べてくれる?』
紅葉『これを食べないでしたら、ニートが波乱万丈な人生を送る事になるからね』
ニート『・・・』
紅葉『どうしたの? 早く、ワサビ醤油につけて食べなさいよ』
ニート『・・・』
紅葉が、俺にワサビ醤油につけて食えと言っている物。
刺身だ。
だが、これはただの刺身ではないらしく、食べた者を超絶倫にしてしまう恐ろしい刺身タイプの精〇増強材だったのだった。
ニート『これを食えと?』
紅葉『そうよ。早く、食べなさい』
紅葉『じゃないと、一生彼女とリアルでセッ〇ス出来ないわよ』
ニート『・・・』
さすがに、それは嫌だな・・・
渋々ながら、紅葉の言われた通りにこの刺身を食う俺。
紅葉『どう?』
紅葉『なんか、変わった感じする?』
ニート『ああ・・・なんというか、口ではとても言い表せない・・・』
紅葉『そう、良かった』
紅葉『とりあえず、今度、私がニート好みの女の子を連れてくるから、それまで待っててね』
紅葉『場合によっては、いつもみたいにしてても良いわよ・・・』
ニート『ああ・・・すまない』
紅葉『いえいえ、私だけの楓を諦めてくれたお礼よ』
紅葉『だから、気にしなくて良いのよ』
ニート『分かった』
こうして、俺は紅葉によって超絶倫にされ、紅葉が言う俺好みの女の子を連れてくるまで待たされる事になった。
だが、その時は意外に早く訪れてしまい、その時の俺は激しく動揺してしまうのだった。