序章 開花(かいほう) ★1
足利一族の後継者争いから始まった、1467年(応仁元年)に起こった「応仁の乱」。
東軍と西軍に分かれ、10万をも超える兵士たちがぶつかり合った。

いまから紡がれる物語は応仁の乱から始まったといわれる「戦国時代」の少しだけ変わった話である。

その変わった点と言うのは、
「武将が女性である」ということである。
しかし、女性といえども戦乱に変わりはない。

ここでは諸国を放浪する自称エセ軍師「神楽悠」を中心としてその戦乱を覗いてみよう。


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尾張国。
国内では織田家領主「織田瑞姫」が敵対する家内を根こそぎ潰し、平定していた。

「さあ、我が織田瑞姫に従える者どもよ!私に背く輩を徹底的に潰してやれ!そして私こそが最強であるということを思い知らせてやれ!!」

戦場からは威勢のよい声が聞こえる。
俺は「第六天魔姫」「尾張の大うつけ」と呼ばれている「織田瑞姫」の戦いぶり、そして戦術を観察するために戦場から少し離れた崖の上に来ている。

「少々荒いか……」

全体を見渡してみて、大きな失策はないものの陣形が荒い。
織田瑞姫勢のほうが優勢だが、伏兵などがあった場合はどうしようにもなくなる――。
そんなことを思いながらも戦況を見渡す。

敵は織田瑞姫の身内とのこと。
明らかに織田瑞姫のほうが有名なので、敵方の武将の名前などみんな気にしていない。
だからもう一方の軍勢の情報はわからないものの、知る必要もないだろう。

敵陣に雪崩れ込む織田瑞姫勢。
どうやら勝負があったようだ。

「野戦は圧倒的勝利、城攻めはいかがなものかな……」

俺は期待を寄せながらその崖を後にした。




しかし、翌朝再び見に行くと城の辺りは閑散としていたのだ。
不思議に思った俺は近くの城下町に住む人間に聞いてみると、昨日のうちに城を陥落させてしまっていたとのことだった。

「恐るべし、織田瑞姫……これは素晴らしい」

俺は会ってみたいと思った。
ダメ元でエセ軍師として採用してもらおうかとも思った。

「行くか…………」

俺はすぐに行動に移した。居ても立ってもいられない興奮が身体の中で渦巻いているような感じだった。
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匿名読者
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